日本の世界遺産登録数は、文化遺産15個・自然遺産4個の合わせて19個あります。(2016年6月現在)そして2016年7月に開催される世界遺産委員会では、東京都上野の国立西洋美術館が新たに世界遺産として登録される見通しになっているようです。既に世界文化遺産に推薦されている暫定リストは10を超えており、これからも日本が誇るべき世界遺産は増え、世界中から注目を浴びていくことでしょう。
今回は、そんな世界遺産のなかで、2007年に世界遺産として認定された「石見銀山」をストリートビューを使って体感してみようと思います。石見銀山が世界遺産に認定されてから10年近くの時が流れていますが、いまだに根強い人気があるようです。いったいどんな魅力が隠されているのでしょうか。ぜひ体感してみてください。
龍源寺間歩(りゅうげんじまぶ)
鎌倉時代末期に発見されたと言われている石見銀山は、北極星をつかさどる北斗妙見大菩薩のご神託により大内弘幸によって発見されたと言い伝えられています。その後、銀山を巡り多くの争いが繰り広げられました。長い時が経過し、徳川の世になると石見銀山は江戸幕府によって支配されることになります。龍源寺間歩は、そんな江戸時代の中期に開発された坑道です。
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龍源寺間歩の長さは約600メートルあると言われ、大久保間歩に次ぐ長さを誇る坑道です。そのうち237メートルが一般公開されています。特に予約の必要もなく気軽に見学をすることができるため、多くの観光客が訪れているようです。草木が生い茂る山道にポッカリと口を開けた坑道は、神秘的な魅力すら感じます。
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細くうねる坑道はどこまでも続くような錯覚さえ覚えます。掘削機器が無かった江戸時代に、人力のみで掘り進められたということにただ驚きを隠せません。現在は補強のため鉄骨を使って支えられていますが、当時は木組みの梁のみで支えられていたはずです。現代に生きる我々からすれば、その点もまた驚愕になります。
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外に出れば、こんな素晴らしき自然にあふれた風景に包まれます。豊かな自然に囲まれた島根県だからこそ、この美しい風景が保たれてきたのでしょうか。暗く狭い坑道を抜けて広がる絶景は、素敵な清涼剤になりますね。
龍源寺間歩
公式HP
大久保間歩
日本は全盛期に「世界の銀の3分の1」を産出していたと言われています。その銀のほとんどが石見銀山から採掘されていたと考えられているようです。そして、その石見銀山に500程ある間歩(坑道)のなかでも一番大型の坑道になります。
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カラーコーンが少し残念ですが、保護のためには致し方ありません。多めに見て下さい。大久保間歩は保護の目的から、予約が必要な限定公開の見学になります。悪天候の場合は禁止されることもあるので、観光スケジュールを作る際には注意が必要です。龍源寺間歩と比べると、入り口は少し閑散として、うら寂しい感じがしますね。
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坑内はかなり暗くなっており足元も悪くなっているため、ヘルメット・懐中電灯・長靴の着用が必須になっています。見学時にはガイドさんが案内してくれますので、指示に従い安全に見学を行ってください。見学料は1人4千円、決して気軽なツアーではありません。しかし時間とお金をかける価値があるツアーと言えます。興味がある方はぜひ行ってみてください。ストリートビューだけでは感じることが出来ない感動に出会うことが出来ます。
大久保間歩一般公開限定ツアー
公式HP
清水谷製錬所跡
石見銀山の中では、比較的新しい遺跡になります。明治28年に巨額の資金を投入して開発されました。当時としては最先端の技術を集結して設置された製錬所でしたが、予想されていた以上に鉱石の品質が悪く採算が取れないということからわずか1年で操業停止になったそうです。
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最新の技術で作り上げられ整然と整備された製錬所が、わずか100年強で苔生すまでになってしまうことに驚きです。緑に彩られた石垣は趣があって、日本らしい美しさを感じます。
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丁寧に積み重ねられた石垣を見れば、どれだけ期待を込められて開発されたかがわかります。建設が計画された明治27年は、日清戦争が始まった年です。政府としては喉から手が出るほど欲しかった坑道と言えるでしょう。
清水谷製錬所跡
公式HP
まとめ
どうでしたか。石見銀山の魅力が伝わったでしょうか。石見銀山の坑道はただのほら穴ではありません。500年の歴史を経て多くの人々の想いが刻み込まれた、日本人が守るべき遺産になります。美しさや壮大さの一端はストリートビューでも感じ取れたのではないでしょうか。この機会に是非直接行ってみてください。直接目で見て、肌で感じることで伝わってくる先人の想いもあると思います。島根の自然と共に楽しんでくださいね。
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