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 最近は、自動車が単なる「移動手段」になってしまったと思うのは筆者だけでしょうか? 町中を走っている自動車を見ても、燃費を再優先させた効率一辺倒の自動車ばかりです。もちろん、「移動手段」として効率を重視することは間違いではありません。しかし、自動車には「趣味」とか「憧れ」という要素もあったはずです。今回は愛知県長久手市にある「トヨタ博物館」で日本車の歴史を探っていきましょう。

 

 

日本の経済成長に合わせて登場した「国民車」

 ストリートビューで見るとトヨタ博物館は3階建てになってます。1階が入口ロビーで、2階にはいかにも「クラシック・カー」という見た目の自動車草創期の実車が展示してあります。今回は日本の自動車メーカーが作ってきた自動車を展示している3階を見ていきます。トヨタに限らず、日本の各メーカーが開発してきた歴史に残る名車が展示してあります。

 

 3階の展示の中でもまず目を引くのが、「国民車」です。トヨタ自動車の「カローラ」と、日産自動車の「サニー」が並んでいます。どちらも1966年発売の型です。日本が経済的に大成長を果たし、自動車が国民にとって身近になってきたところに登場したカローラとサニーは、比較的手頃な値段で人気を博し、「国民車」とも言うべき存在になっていきました。サニーは2004年限りで生産が終了し、カローラはほかの車種に人気を奪われてしまいましたが、どちらも間違いなく日本の自動車史に残る名車です。

 

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現在も人気を維持する名車

 次にご紹介するのは、トヨタ自動車の「2000GT」です。1967年に生産が始まった車種で、トヨタ自動車としては初めての本格的なスポーツ・カーとなった名車です。しかし、2000GTの生産は1970年に終了してしまいます。当時のカローラが6台買えるほど高価であったためか、人気はあっても「儲かる」車にはなれなかったようです。生産期間が短かかったせいか、1台1台の希少価値が高まり、生産終了後も高い人気を維持しています。現在でもマニアが高値で取引しているほどです。

 

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 もう1台、トヨタのスポーツ・カーをご紹介しましょう。1983年に生産が始まった「カローラ・レビン」です。この車種は「スプリンター・トレノ」と設計が共通になっており、2車種まとめて「AE86」という型式になっていました。この型名から「ハチロク」というニックネームが付いています。

 

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 エンジンは排気量1500ccほど。決してパワーがあるとは言えませんが、コンパクトな車体設計や、チューニングが容易にできることなどが功を奏してキビキビ走る車という評判を取りました。プロのレースにも登場し、活躍したことからモーター・スポーツ・ファンの間で人気の車種となりました。またAE86は、漫画「頭文字D」の主人公の愛車としても有名になりました。2000GTと同様、AE86も現在に至るまでマニアの間で人気の車種となっており、状態の良い品には驚くほどの値段が付くそうです。

 

 「AE86」という型番と「ハチロク」というニックネームはトヨタ自動車にとっても特別なものだったようです。最近のトヨタ自動車はプリウスなど効率一辺倒の車ばかり販売している感がありますが、2012年に「走る楽しみ」を感じられるスポーツ・カーを発売します。その車種にトヨタ自動車は「86」という名前を付けました。AE86のようにスポーツ・カーとして長く愛してもらえることを願ったネーミングでしょう。

未来につながる展示も

 展示エリアの隅には、未来を感じさせる車がありました。プリウス プラグインハイブリッドと、試作品の燃料電池車です。

 

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 プリウス プラグインハイブリッドは家庭で充電できるようにしたほか、緊急時は自動車が内蔵する蓄電池から電源を取ることができるようになっています。自動車の新しい使い方を示していると言えるでしょう。

 

 燃料電池車は、水素をエネルギーにして走る自動車です。「MIRAI」という名前で市場に出ていますが、本体価格が高いことや、水素を補給するスタンドがまだほとんど存在しないなどの問題があるせいか、公道上で目にすることはまずありません。

自動車の歴史の大転換期にある今こそ振り返りたい

 数年前まで、自動車はガソリンや軽油などの化石燃料をエネルギーにして動作するというのが当たり前の事実でした。しかし、最近は電気自動車、燃料電池車など、化石燃料を使わない自動車が登場し始めています。ガソリンも電気も使うハイブリッド車は、過渡期の技術なのかもしれません。このように現在、自動車の歴史は大転換期を迎えています。そういう時だからこそ、これまでの名車を眺め、自動車技術の発展に力を尽くした幾多の技術者に敬意を表したいと思うのは筆者だけでしょうか?

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