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画像参照元 MASH of HDR
 
ストリートビューブログでは、様々な面白スポット・観光スポットを紹介してきました。その中でも寺社仏閣の人気が高いようで、多くの反響を頂いてます。確かに日本固有の自然を活かした建造物、彫刻などから伝わってくる緻密で壮大な美しさは、感動の一言です。
 
折角日本の素晴らしい文化に触れる機会があるのですから、ストリートビューを使って日本の神話の素晴らしさを学んでみましょう。今回は「柴又帝釈天」に注目。柴又帝釈天を通して、日本仏教に触れていきます。
 

帝釈天とはどんな神様なのか?

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画像参照元 カラパイア
 
帝釈天は仏教の中における「天界」に住む天部という神様です。仏教の神、いわゆる”仏様”には「如来・菩薩・明王・天・羅漢」などの位があります。「天」はインドの神様が仏教に帰依し、仏教の守護神になったもの。
帝釈天以外には、毘沙門天(多聞天)が所属する四天王や伊達政宗の幼名の基になった梵天、興福寺の像で有名な阿修羅など、多数の神様が存在しています。
 
写真は東寺の国宝「帝釈天」をフィギュア化したものです。帝釈天はヒンドゥー教のインドラであり、その影響から白い象に乗った姿で描かれることが多いようです。
 
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帝釈天は四天王を統べる長。柴又帝釈天は本尊を帝釈天、四方を四天王が守る形で祀られています。ストリートビュー動画は、帝釈堂という本尊が祀られている本堂。
帝釈天は「帝釈天の板本尊」という変わった形をした本尊です。これは日蓮宗の開祖「日蓮」自らが刻んだものと伝えられているもの。板本尊はストリートビューでの撮影は出来ませんでしたが、庚申日には解放されています。文化的価値がある本尊を自由に見られることは貴重なチャンスです。
また、柴又帝釈天は「彫刻の寺」と異名をとるお寺でもあり、帝釈堂にも多くの彫刻細工が施されています。本尊を参拝しながら、仏教文化に触れてみましょう。
 
ヒンドゥー教においてインドラは雷の神・天候の神・軍神として知られる荒々しい神様でしたが、柴又帝釈天は病から衆生を救う神様として、長く庶民から愛されてきました。
ちなみに帝釈天の妻は舎脂という阿修羅の娘。インド神話では、舎脂を巡って阿修羅とインドラが激しい戦争を起こすのですが、この話はまた別の機会に。
 

江戸時代のビジネスツール?!柴又帝釈天における庚申まいり

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画像参照元 隠居のおもひつ記
 
柴又帝釈天の一大イベント「庚申まいり」。庚申とは「かのえさる」という干支を使った中国の暦のひとつ。庚申の日は60日ごとに訪れます。中国の三尸信仰では、庚申の日に三尸という虫が人間の体から抜け出し天帝に悪行を告げ口し、寿命を縮めると考えられていました。
三尸は夜に抜け出すため、庚申の日は夜通し神仏を祀り三尸が抜け出すのを防いだとか。
 
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庚申信仰は江戸時代にピークを迎え、柴又帝釈天でも「宵庚申」として取り入られました。庚申まいりに向かう参道には多くの店が並んだそうです。その賑わいは今でもおなじ。たくさんのお店から、活気良い声が響いてきます。
庚申信仰では、「申(さる)」という字から「猿田彦神」を祀るのが一般的。では柴又「帝釈天」の庚申まいりが何故評判になったのでしょうか。
実は一度紛失していた「板本尊」が、江戸期の改修工事の際に発見され、その日が庚申であったことが理由だそうです。江戸時代は庚申信仰のピーク。穿った見方ですが、少しビジネスの匂いがしますね。
日蓮宗の本尊は本来帝釈天ではありません。板本尊を再発見した9世住職・亨貞院日敬はとんでもないヤリ手だったのかも。仏教もビジネス感覚が重要と言ったところでしょうか。
 

奇跡のストリートビュー公開|法華経説話絵巻彫刻ギャラリー

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柴又帝釈天の彫刻美術は、法華経美術の頂点を極めたものと評価されています。これだけ重要な文化財は、なかなかストリートビューで公開してもらえません。
なんと柴又帝釈天では、室内ストリートビューで観覧可能。衆生を救う法華経の成せる業でしょうか。声が聞こえてきそうなくらいのリアルな彫刻。見ているだけで説話のストーリーが伝わってくるようです。
 
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驚くことに、稀代の庭師・永井楽山が亡くなるまで心血を注ぎ作り続けた名園「邃渓園」もストリートビューで公開されているのです。大客殿前に広がる池泉式庭園の美しさは、感動の一言。
このような気風の良さは、下町で愛された柴又帝釈天ならではかもしれません。他の寺社では勇ましい軍神の帝釈天も、ここでは優しい仏様に変化しているようですね。
 

まとめ

どうでしたか?本来は力を司る荒々しい神様であったインドラ=帝釈天も、江戸では、衆生を救う優しく気さくな神さまになりました。仏教はその土地土地で様々な文化や信仰を吸収し、独自の宗教観を作り上げていきます。その違いを楽しむことも、仏教の面白さではないでしょうか。
ストリートビューでゆっくり寺社仏閣を眺めていると、普段気付かないようなことに気付くかもしれません。今後も神話講座をしていきますので、更新をお楽しみに!
 
柴又帝釈天公式HP
 

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