「有田焼」は、その名の通り佐賀県有田町とその周辺で生産している磁器です。完成した磁器の多くを伊万里港から出荷したことから「伊万里焼」と呼ぶこともあります。今回は、有田町の陶芸品店「香蘭社」の「古陶磁陳列館」に並んでいる銘品をストリートビューを通して拝見することにしましょう。
段々と色彩が鮮やかになった
有田焼の歴史は古く、17世紀初期に現在の有田町周辺で磁器製造が始まり、これが有田焼、伊万里焼と呼ばれるようになりました。有田焼の特徴は、乳白色の地にさまざまな色の釉薬で繊細な模様を描いている点にあります。
しかし、「さまざまな色の」という特徴は有田焼が歴史を重ねる過程で加わった特徴です。最初期の有田焼は、乳白色の地に藍色の釉薬だけを使ったものでした。その後の技術革新で使用できる色の数が増え、絵柄も繊細になっていき、現在に至ります。
古陶磁陳列館は、香蘭社有田本店ショールームの2階にあります。まずは建物に入っていきましょう。
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1階のショールームには、現代的な有田焼が並んでいます。使っている色はさまざまで、コーヒーカップのような現代的な食器もあります。ショールームには、比較的気軽に購入できる器が並んでいます。
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古陶磁陳列館は、ショールーム奥の階段を上がったところにあります。
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階段を上がると別世界
階段を上がると、さまざまな形の器を入れたガラスのショーケースが並ぶ空間に出ます。ここが古陶磁陳列館です。
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ショーケースを見て回ると、歴史的な銘品が並んでいることが分かります。例えばこのショーケースに入っているのは「古伊万里」と呼ぶ江戸時代の作品群です。
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このショーケースには「鍋島藩窯」と「柿右衛門」の2種類の作品が入っています。
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鍋島藩窯は、江戸時代に鍋島藩主が将軍に献上するために作らせていた品物です。ごく少数の腕利きの職人を集めて、腕を競わせながら作らせていた品物であり、高品質なものが揃っています。
柿右衛門は、初代酒井田柿右衛門から代々続く流派であり、暖色を多く使った色彩を特徴としています。ちなみに、現在の酒井田柿右衛門は「十五代」となるそうです。
部屋の隅に行くと、大きな皿が壁にかけてあります。これも古い作品です。この大きな皿は「色絵双龍青海波文大皿」と呼び、直径90cm以上あります。1877~1892年の作品だとのこと。
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宮内庁に納めた品も
香蘭社が宮内庁に納めた「宮内庁御用品」も並んでいます。香蘭社は明治天皇、大正天皇、昭和天皇と代々の天皇に作品を献上しているそうです。
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時がゆっくり流れる空間
いかがでしたでしょうか。古陶磁陳列館の収蔵品の一部をご覧頂きました。古い作品でも、新品とほとんど変わらぬ輝きを放っているように見えるのは私だけでしょうか。また、古い作品ばかりを収蔵しているせいか、作品を見ていると時がゆっくりと流れるようにも感じます。
簡単に有田焼の歴史を追いながら収蔵品を見るだけでも、十分雰囲気を味わうことはできると思います。こうしてストリートビューで予習ができたので、今度は有田焼の歴史をしっかり学んでから、本物を見に行きたいと思いました。ストリートビューが良いきっかけになりました。
【施設情報】
店舗名 ・・・香蘭社 古陶磁陳列館
住所 ・・・〒844-8601 佐賀県西松浦郡有田町幸平1-3-8
電話番号・・・0955-43-2132
営業時間・・・平日 8:00~17:30/土・日・祝日 9:30~17:00
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